東京高等裁判所 昭和25年(う)4355号 判決
原判決が其の主文に於て被告人を懲役一年及び罰金五千円に処し右罰金刑について労役場留置を言渡しているが刑法第十八条の適用を遺脱していることは所論のとおりである。しこうして刑法第十八条を掲げなければ罰金刑の換刑処分として労役場留置を言渡す法律上の根拠を示さなかつたことに帰し刑事訴訟法第三三五条の「法令の適用」を示したこととはならないこと明白であるからこの点原判決は理由不備として破棄を免れない。
なお職権を以て按ずるに刑法第二五六条第二項の罰金刑は千円以下であり罰金等臨時措置法を適用せずして原判決のように罰金五千円の刑は出てこないわけである。然るに原審は右罰金等臨時措置法の適用をも遺脱しているのであつてこの点に於ても破棄を免れない。
備考 判示前段に対する反対説 25(れ)第一五号 二五、四、二 第一小法廷判決
判示後段に対する反対説 26(あ)第三九七六号 二七、一〇、二 第一小法廷決定